『オーダーは探偵に』のコミックス②が出版されています!
月刊誌「シルフ」にて2014年12月から連載していただき、コミックス①は去年7月、完結となるコミックス②は先月発売となりました。
ささやかですが、私が書き下ろしたショートストーリーも載っています。
どちらもメディアワークス文庫には収録されないコミックスオリジナルです。
ちなみに内容は、
コミックス1巻:なぜ悠貴が女子の制服を持っているかに迫る「制服の秘密」
コミックス2巻:百々花、七里、秋月、悠貴の生徒会メンバーの日常「恋バナと鈍いキミ」
です。
マンガは「謎解き満ちるティーパーティー」をメインに展開してまして、初めての方もすでに小説を読まれた方も楽しんでいだけるんじゃないかなと思います。
作画は三尾じゅん太さん。絵の美しさはもちろんですが、三尾さんはコマ運びも巧みで、コメディパートもシリアスパートもとても楽しませていただきました。悠貴も美久も真紘も、生徒会メンバーも、みんないきいきしていて「マンガってすごい!」と何度も思いました。
コミカライズには監修でまぜてもらったのですが、関わってみて大変さが身に染みました。
たとえば、原作の『オーダーは探偵に』は1冊4話収録、だいたい300ページ前後です。
1冊全体を見渡しながら書くので、思ったことを好きなだけ書けますし、「前半部分のあのシーン、やっぱ変えよう」と、さかのぼって直すことも可能です。
ですが、マンガの連載はそうはいきません。
原作から必要な分のストーリーを引き出し(場合によってはアレンジして)、ラフを描いて、原稿に起こして。どの作業にもチェックと調整が入ります。
マンガの1話は小説の1話分よりずっと少ないので、あとになって「やっぱり前描いたところを変えよう」ともいきません。
あと、申し訳ない……! と思ったのは背景やアイテム。
小説だと『そこにピアノがある』と書けば、その瞬間ピアノが存在しますが、絵ではきちんと描かないといけないですよね。絵におこすにはそれなりに資料がいるものです。
「謎解き満ちるティーパーティー」は学校が舞台で、教室や備品以外にも部活動の楽器だったりカラスやハムスターがいたり文化祭の屋台やら大勢の生徒やら…………
自分でも嫌がらせじゃないかと思うくらい、描きにくくて資料のいるもののオンパレードで(汗)
メインとなるキャラクターたちだけでなく、そんな面倒な小物や物語の背景をきちんと描き、丁寧に作品にしてくださった三尾さんとコミカライズの担当者さんには感謝が尽きません。
もしどこかでコミックスを見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。
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