怪奇、登場人物が勝手に動く
こういう話を創作やフィクションに関心のない人にすると、大抵あたたかい目で
どうしたのかな、頭おかしいのかな? という顔をされます(笑)
自分で考え出すものなのに制御できないとはどういうことなのか、と不思議に感じるようです。
違うんです、頭がおかしいわけではないんです。
そうですね、わかりやすくたとえるなら、
『坂本龍馬が現代にいたら、こういう行動を取るんじゃないかと想像する』感覚に近いでしょうか。
実際には龍馬さんはお亡くなりになられているので、どう行動するかなんて誰にもわかりませんよね。
そこから一歩進んで、
『Aという(架空の)人物が実在すると仮定する。その人がどう行動するか想像する』わけです。
それでですね、最終的にAが人格を持ち、頭の中で自由に動き出すわけです!
うん、頭がおかしいかもしれないな。
説明しているうちに自分で納得しました。
それはさておき、『キャラクターが勝手に動く現象』は創作をする方なら、わりとよくある現象だと思います。
私の場合は「オーダーは探偵に」シリーズの花見堂聖、『小悪魔ちゃんとMP0の少年』ではインク、『雨ときどき、編集者』ではクラウスと樫木がその典型です。
自由に動いてくれるので書いていて楽しいのですが、なにせ好き勝手に動くので、ストーリーと関係ない話になったり、進めたい方向と違う展開になったりで、注意も必要です。
とくに聖は出てくるだけで話を持っていかれるので、書くときはいつもヒヤヒヤします。
そんなの自分で書いてるんだから制御すればいいでしょう、と言われるのですが、そうもいかないのが創作です。
たとえるなら、
このシーンこういう動きでお願いしますね、と台本を渡したら「わかった!」と快諾してくれたのに
カメラを回したら全然違う行動とられるんです。さっき「わかった」っていい返事してたのにー!!
という状態です。
この話、創作する人だと笑ってくれるんですが、
そうじゃない方にすると「う、うん……」とビミョウな反応をとられます。
創作あるあるって、関心のない人にはただのホラーに聞こえるんじゃないかなと思う今日この頃です。
* * *
もう9月と思っていたら、9月が終わることに驚きがとまりません。
9月はパソコンのモニターしか見ていなかった気がします。原稿が終わらない……。
写真は道端で見つけた彼岸花。
柵の朽ち具合がいいかんじです。
空気にキンモクセイの香りがとけていて、なんとなく幸せな気分になるいい季節です。
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