読者さん

by - 土曜日, 3月 17, 2018


数年前のことです。吉祥寺の書店で本を探していたら、
「あっ、『オーダーは探偵に』だ!」
いきなり声が耳に飛びこんできました。
私のうしろの棚に女子高生が2人いて、『オーダーは探偵に』を棚から引き出すところでした。
すごくびっくりしたのですが、思わず聞き耳を立てました。

「この本、面白いよね」
「私もすきー」

「ありがとうございます作者です!!」

と言いたかったのですが、どう良くいって頭のおかしな人なので自重しました。
これが読者さんに会った、はじめての体験です。
会ったというか一方的に目撃ですが(笑)

本は言葉の世界です。
マンガや映像作品より、たくさんの想像力が必要です。
悠貴や美久たちがいきいきと動きまわれるのは、やはり読む人の想像する力があってのことです。

物語はひとりで書けるけど、読む人がいないと世界は動かない。そんな小説という媒体がすごく好きです。
作家と読者の共同作業みたいなところもおもしろいですよね。

『小悪魔ちゃんとMP0の少年』『オーダーは探偵に』『雨ときどき、編集者』、気がつけば11冊も書いていました。
私の小説を手にとってくれて、本当にありがとう!

* * *

いつもファンレターからたくさんの元気をもらっています。
お手紙をくださった方、ありがとうございます。
応援や感想、すごくうれしいです。
手紙とは不思議なもので、文面からその人の想いや人生に触れる瞬間があって、心を動かされます。
すべて大切に読ませていただいています。

ここでお詫びがあります。
昨年、年末前までにお手紙をくださった全員にクリスマスカードでごあいさつできたと思っていたのですが、先日届いた手紙の束にごっそりと去年分がまざってました……。
1番古い消印は去年の7月です。
手紙をくださった方の中に、昨年12月の記事を読んで寂しい気持ちになった方がいるかもと思うと、心苦しいです。大変失礼いたしました。
少しずつお返事させてくださいね。

お手紙は出版社と部署を経由して私に届くので、受け取りのタイミングなどでどうしても時差ができてしまいます。
時間がかかることがありますので、気長に構えていただけたらうれしいです。

* * *

写真は新宿NEWoManのカフェにて。

寒い寒いと思っていたら桜前線がすぐそこに。
春が駆け足でやってきましたね。

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